皆さんこんにちは。院長の只野です。
今回はWBC野球日本代表に選ばれていたメジャーリーガー鈴木誠也選手に起こってしまった【脇腹痛】についてお話ししようと思います。
鈴木選手はまもなく開幕する野球の世界一を決めるワールドベースボールクラシック(通称WBC)の日本代表に選ばれていた、東京オリンピックや国際大会でも日本の4番を任されるほどの主力選手です。
走攻守そろった万能選手で今大会も右の強打者としてレギュラーでの活躍が期待されていたのですが、左脇腹痛により代表を辞退することになってしまいました。さらに3/30から始まるメジャーリーグの開幕にも間に合わない可能性があるというのです。
脇腹痛と聞くと「脇腹の筋肉痛でしょ?大げさじゃない?骨折じゃないのに・・・」と思われるかもしれませんが、鈴木選手のようなタイプのプレイヤーには特に厄介なケガなのです。
脇腹痛って?
鈴木選手が痛めたのは左脇腹なのですが、調べてもこれ以上の診断結果は見つけられませんでした。なのでここからは私の経験と予想でお話させて頂きます。ご了承ください。
脇腹が痛むときは腎臓や心臓などの内臓の病気を疑う事も必要なのですが、今回はそれは除外して考えてみます。※実際の接骨院の現場では重要です!
脇腹は外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋、腰方形筋という筋肉が重なって構成されています。
一番皮膚に近い浅い筋肉が外腹斜筋で、内腹斜筋、腹横筋、腰方形筋の順番でどんどん深い部分となっていきます。
脇腹の筋肉は捻じる、反らす、曲げる、倒す、呼吸、といった動きを担当しているのですが、担当以外の動きをした時にも負担がかかってしまいます。例えば捻じる動きに反らす動きがプラスされると多種類の動きに対応しないといけないので筋肉がよりストレスを受ける、といった感じです。
左脇腹の筋肉の作用
左外腹斜筋→体を右に捻じる
左内腹斜筋→体を左に捻じる
左腹横筋→息を吐く
左腰方形筋→体を左に倒す、骨盤を引き上げる
この中で一番痛めやすいのは腰方形筋です。骨盤を引き上げる動作はどんな動きでも必要なので常に負担がかかります。そして深層部の筋肉なのでセルフストレッチやマッサージが難しいため疲労も溜まりやすいのです。
私の推測にはなりますが、おそらく鈴木選手も左脇腹の中でも特に腰方形筋を痛めたのではないかと思います。
鈴木選手のようにスイングスピードが速くなおかつフルスイングができる選手はここを痛める場合が多いです。※ソフトバンクの柳田選手、レッドソックスの吉田選手なども過去に痛めていますね
もし痛めてしまったら
内臓由来ではない痛みの場合のみとします。まずは捻じったり倒したり動きを確認して痛くない方向を探します。
そちらの方向に30秒~60秒ほどかけてゆっくりと伸ばし続けます。痛みが出ている方向は『そちらには動かさないで!』という身体からのサインになるので、無理に動かさないようにしましょう。
万が一肉離れをしている場合ですとストレッチが逆効果になってしまいますし、3日たっても症状が良くならない場合はすぐに病院や接骨院などにご来院してください。
当院にはゴルフ、野球、バレーでわき腹を痛めた患者さんが傾向的にご来院数が多いです。同じように脇腹の痛みでお悩みの方はお気軽にお越しくださいね!