みなさんこんにちは。院長の只野です。
本日は接骨院でしばしば遭遇する【帯状疱疹】という病について簡単に解説をしようと思います。
以前簡単解説した【痛風】と同じく接骨院では治療ができない病気で、見逃されやすく、異常に気付いたとしても汗疹(あせも)や湿疹と誤診しやすいです。しかもいつも通りのマッサージをしてしまうと症状が悪化する事もある、厄介な病気なのです!
case9:帯状疱疹の疑い
60代男性、腰痛のリハビリの為来院。
数日前に腰痛とわき腹の痛みが少し悪化したとの事で、患部のチェックをしようと服をめくってもらった時でした。
ここまで症状が出てれば一発で気づきます。これを見逃すようでは柔道整復師失格ですね。
帯状疱疹の特徴
帯状疱疹は『水痘・帯状疱疹ウイルス』というウイルスによっておこる病気です。
このウイルスは子供のころに罹りやすい『水ぼうそう』を引き起こすウイルスとしても有名です。
子供の頃に発症した水ぼうそうが治ってもウイルスはカラダに残ってしまいます。若く体力があるうちは免疫力によってウイルスの活動を抑えられるのですが、疲労やストレス、その他さまざまな原因によってウイルスを押えられなくなると帯状疱疹として発症します。
発症年代としては50代から発症が始まり、80歳までに3人に1人は発症すると言われています。
帯状疱疹の症状・治療・予防対策
左右どちらかの神経沿いに痛み・赤い発疹・水ぶくれ・ピリピリ感などが現れます。
頭部や上半身に出ることが多く、顔面神経や肋間神経によく見られます。
帯状疱疹が出てしまった場合は内科、皮膚科、ペインクリニックなどで治療を受けるのが良いでしょう。そこでウイルスの活動を止める抗ウイルス薬、痛み止め、かゆみ止めなどが治療方法として挙げられることが多いです。
50歳を超えると帯状疱疹の予防接種が受けられるので、まずはこれを受けるのが一番です。
しかしそれだけではなく、免疫力や体力を落とさないために食事、睡眠、運動をバランスよく行い、規則正しい生活を送る事も大前提として大事になりますね。
最後に
この患者様もかかりつけのペインクリニックへ通院し、2週間ほどで症状が静まりました。
『早く見つけてもらえて助かりました』と感謝の言葉を頂けましたが、患者様の腰とわき腹が痛くなったという訴えをもし聞き流していたらと思うとゾッとしました・・・。
患者さまの訴えに耳を傾ける重要さを再確認できる出来事となりました。
当院では患者様が些細な事でもお話しやすいような環境を作るようにしておりますので、気になる事がありましたら遠慮なくおっしゃってくださいね!