こんにちは。院長の只野です。
大盛り上がりを見せている侍ジャパン野球日本代表、ベスト4進出おめでとうございます!
過去5大会すべてでベスト4に入るという素晴らしい成績を収めているのは日本だけ、素晴らしい!
そんな侍ジャパンですが、最初から最後までみんなベストコンディションだったことはありません。イチロー選手や福留選手は打撃不振に苦しめられましたし、大会中のケガもコンディション不良の一部と言えます。
2006年大会は岩村選手が肉離れで離脱、2009年大会も村田選手が肉離れで離脱、今大会は離脱にはなりませんでしたが源田選手が骨折で全治1か月と言われてしまいました。
しかし先日のイタリア戦では骨折してわずか1週間たらずで試合に出場してタイムリーヒットを打つ信じられない活躍をしています。
そこで今日は試合映像のなかでチラッとみえた源田選手の骨折した指の固定を再現したいと思います!
あらかじめ言っておきますが当院には日本代表トレーナーが使用しているであろう高額で高性能な固定装具はありませんので、厳密にいえば完全再現ではありません。
当院に同じような小指骨折の患者さんが来院され、試合に出場させるためにはどんな固定をするかのデモンストレーションだと思ってご覧頂ければと思います。
小指骨折の処置
どの動きが痛いか、どの角度までなら痛くないのか、力は入るのか・・・といった点を確認してから指を安定させる固定具を作ります。
これはアルミ副子というアルミの板とスポンジが組み合わさった固定具で、アルミ板があることで固定力を強化でき、さらに好きな角度に曲げて成形することができます。当院でも指の骨折や捻挫、ばね指、腱鞘炎などでも使用する固定具です。
これを固定したい形に成形し、指に仮固定します。源田選手の場合、怪我直後は小指と薬指の2本を同時に固定して固定力を高めていました。
その後指を圧迫しすぎないようにテーピングで固定して
手首の動きの制限を確認しながら、さらに固定します
最後は指から手首までの固定感を調整して完成です!
今回固定に協力してくれた高校球児にどんな感じか聞いてみると
『固定されていて安心感はあるけどバットを振れる気がしない』
『ボールも握れなくて怖い、投げたらすっぽ抜けそう』
と言っていました。本当にその通りだと思います。源田選手が凄すぎるのです
試合にでて守備を問題なくこなし、打席でバットも振り、さらにはヒットを打つ・・・。これは源田選手が凄すぎるんです。「源田たまらん」ですよ。
ひょっとしたらアルミ副子などの固定具は使わずにテーピングのみの固定かもしれませんし、薄くて軽い高級素材の固定具を使ったのかもしれません。
しかし、全治1か月と言われたケガを1週間後に試合復帰させられるところまでもってきたトレーナーさんも素晴らしいと思います。
今年はバスケやラグビーも世界大会があります。そこでケガをした選手がどれだけの早さで復帰できるかに注目してみるのも面白いのではないでしょうか?
WBC世界一奪還まであと2試合、頑張れ侍ジャパン!