【スポーツ障害】親指の突き指への施術例

こんにちは、院長の只野です。

今回は部活動中におきた親指の突き指への施術とテーピング例ををご紹介させていただきます。

突き指と聞くと「突き指ね!骨折じゃなくてよかったね!」などと言われ軽く見られることが多いですが、そんなことはありません。場合によっては治療が長期化することもあるのです。

決して甘く見てはいけない突き指についてまずは簡単にご説明させていただきます。

突き指とは?

突き指とは肉離れや四十肩と同じようないわゆる通り名で、医学用語では伸筋腱損傷に分類され、槌指(つちゆび)・マレットフィンガー(mallet finger)と呼ばれます。マレット(mallet)は日本語だと木槌の意味で、ケガをした指の形状が木槌の形に似ている為呼ばれるようになったそうです。

①腱の損傷だけ
②骨折(裂離骨折)
③骨折と脱臼が合併(骨折が大きすぎて関節が壊れる)

と重症度が変わっていき、②や③の骨折を伴う症状ではちゃんと処置をしないと指が伸びない後遺症が残ることもあります。

①②③は上記の通り

case7:左親指突き指の疑い

10代男性、ハンドボール部の練習中パスを受け取ろうとした際にタイミングがあわず指で受けた時に痛めてしまった。

・曲げ伸ばしで痛みが出る。特に曲げようとした時
・自力で曲げ伸ばしは可能だが、大きくは動かせない
・腫れは大きくないが、反対の指と比べると腫れている
・手首をプラプラ動かす振動だけで痛い
・週末に試合がある

症状を検査したところ骨折や脱臼を伴う症状ではなさそうだったので腱損傷のみと判断して施術をおこないました。

本人もケガをした瞬間「あ、これはヤバイ・・・」と思ったとの事で慎重に検査しましたが、大きな合併症などもなく一安心です。

しかしここで重大な事実が・・・

「先生、週末試合なんですけど大丈夫ですか?」

うーん、それはちょっと厳しい・・・。

試合前・大会前にケガをするのは学生あるあるなので私としても慣れていますが、患者さん本人は悔しいですよね。メンタルケアをおこないつつ、アイシングと超音波で施術をして、最後にテーピング固定の処置をおこないました。

テーピングの施術例

テーピング処置の前にどの部位に痛みが出ているか、どんな動きで痛みが発生するのかを把握します。

そのイメージに沿うような形でテーピング処置をして施術終了です。

親指の突き指は今回のように

指先から真っすぐボールがぶつかる型と、

「指が持っていかれた」と言われる過伸展強制型

があるので、どのような状況で突き指が発生したかを知るため、聴き取りをしっかりするのが重要になります。それによって施術の仕方も変わってきますしね。

ケガ直後に絶対にやってはいけないのが指を引っ張ることです。今の時代ではもうありえないと思いますが、昔は突き指をしたら引っ張っておけ!という間違った常識が広まっていました。

ケガを悪化させる場合がほとんどですので、突き指をしてしまったらまずは固定してアイシングの処置をしてから病院や接骨院へかかるようにしてくださいね!

ただのサポート接骨院